yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

Kees Hazevoet/Han Bennink『Calling Down The Frevo Spirit』(1978)。脱力というより、なんの思惑も計算も声高な主張も入っていないかのごとき戯れ。

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きのう、あのソ連の秘密警察 KGB?というわけで≪Haazz & Company 『Unlawful Noise』(KGB・1976)KGBに睨まれる「非合法ノイズ」?。もう混沌そのものといった風情。≫とタイトルして取り上げたアルバムに、ピアノとして参加、名を連ねていたオランダのKees Hazevoet(何と読めばいいのでしょうか)をネット検索していて、出くわしたアルバムがきょう取り上げる『Calling Down The Frevo Spirit』(1978)。(これまたレーベル名がSNIPE。狙撃!という意味がある(鳥のシギという意味もある。ジャケットイラストに鳥や、うさぎの絵が描かれている。)。先のKGBに今度は狙撃のSNIPE。う~ん。)ハンベニンクとの即興デュオアルバムという趣向。まあ、この種には好き嫌いがあるものでお薦めはできかねますが。ここまで数寄勝手に遊び通せばたいしたもので・・・、風情はミシャ・メンゲルベルクとのデュオと相同の趣だ。肩に力なぞこれっぽちも入っておりません。脱力というより、なんの思惑も計算も声高な主張も入っていない。まるで幼児が相手の気持ち構わずの好き勝手をし戯れているかのようなプリミティブな姿を思わせる。無・邪気。わが近藤譲は合奏にたいして「散奏」なるコンセプトを打ち出しているが・・・。意図せざる音の出会い。「純」というべきかシマラナイというべきか・・・。シマラナイ音楽といえば、以前≪ギャヴィン・ブライアーズの『1,2,1-2-3-4』ほか。曖昧、不明瞭(オブスキュアobscure)そして偶然性の提示する、意思的なズレたり伸びたり縮んだりするシマラナイ音楽と、ナイーブな実験的感性。≫を投稿していた。
それはともかく、あえて云えば内閉するインチメートなインタープレイというか、遊び、戯れ。B面などとことんそうだ。
ところで、このピアノのKees Hazevoetというお人、80年代には音楽から身を引き、動物学者に転進なさってらっしゃるとのこと。




Kees Hazevoet/Han Bennink『Calling Down The Frevo Spirit』(Snipe7678・1978)

Tracks:

A-1 Stonechattin'
Bennink, Hazevoet 2:33
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Hazevoet, Han Bennink

A-2 The Woodcock
Bennink, Hazevoet 7:34
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Han Bennink, Hazevoet

A-3 King of Saxony
Bennink, Hazevoet 2:18
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Han Bennink, Hazevoet

A-4 The Roller
Bennink, Hazevoet 4:44
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Hazevoet, Han Bennink

A-5 Snipe Drumming
Bennink, Hazevoet 3:06
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Han Bennink, Hazevoet

A-6 Mot-Mot
Bennink, Hazevoet 6:27
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Han Bennink, Hazevoet

B-1 Calling Down the Flevo Spirit
Bennink, Hazevoet 8:34
Composed by: Bennink, Hazevoet
Performed by: Han Bennink, Hazevoet

B-2 Keep the Pot Boiling
Bennink, Hazevoet  14:07


Kees Hazevoet(p,cl,tp)
Han Bennink(ds,tb,vln,saz,per,etc)
Rec Sep 5-7 1978