yuki-midorinomoriの日記

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タネーエフ弦楽四重奏団『超絶のカルテット・弦楽四重奏作品集』。演奏内容はともかく、作品のほうはといえば、驚かされるといったほどのアヴァンギャルドスピリットで堪能させてくれるというものではない。

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Л. Пригожин. Квартет № 1 / L. Prigozhin. Quartet No. 1

            

わたしは存じませんでしたが、ニコラス・スロニムスキー(Nicolas Slonimsky, 1894 - 1995 )という旧ソ連の作曲家は、その道では名が知れていたそうなんだが・・・。今日取り上げるアルバムは、その旧ソ連でヨーロッパ前衛の動きを制約のなか推し進めていたスロニムスキーをふくむ作曲家四人の弦楽四重奏作品を集めたもの。ま、ペンデレツキに象徴されるポーランド楽派ほどに斬新且つ革新的というほどではないが。しかし1970年前後に斯くなる、当時の先端的革新の書法で作曲のなされていた事を知るにつけ、世界はこの時代あらゆるところで大きな変化が起きていたのだと思い知る。
残念ながら原盤が旧ソ連のメロディアレーベルの、その国内再発ものという所為か、ネットでも詳細を検索ヒットする事が出来なかった。帯には超絶のカルテット、驚嘆すべき超絶技巧・・・とあったが、そうした演奏内容はともかく、作品のほうはといえば、驚かされるといったほどのアヴァンギャルドスピリットで堪能させてくれるというものではないことをいっておこう。



タネーエフ弦楽四重奏団『超絶のカルテット・弦楽四重奏作品集』

A-1.弦楽四重奏曲第1番(プリゴージン Lyutsian Prigozhin)・1970
A-2.弦楽四重奏曲第4番(バスネル Veniamin Basner)・1969
B-1.弦楽四重奏曲第2番(ファリク Yuri Falik)・1966
B-2.弦楽四重奏のためのアンティフォナ ANTIFONA(スロニムスキー Sergei Slonimsky)・1969