yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

もっと知って欲しい、聴いて欲しい作曲家・平 義久ということで・・・。

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Yoshihisa Taira- Radiance

             

昨日の日曜日、定時番組のNHK・FM「現代の音楽」で、定刻すこし過ぎてスイッチオンしたところ、笙の音が幽そけく余情を持って耳に飛び込んできた。放送終了後ネット検索したところ、以下だった。

【 - 東京シンフォニエッタ 第27回定期演奏会から -(1)
                              
「暮れなずむ頃 笙と弦楽四重奏のための」   金子仁美・作曲
                      (14分30秒)
                      (笙)宮田まゆみ
                   (バイオリン)山本千鶴
                   (バイオリン)海和伸子
                      (ビオラ)伴野剛
                      (チェロ)花崎薫
                      (指揮)板倉康明
  ~東京文化会館で収録~                 
                    <2010/7/9>】

感じ入った曲だった。作曲は金子 仁美(かねこ ひとみ、1965 - )とあった。たぶん耳にしたのは初めての作曲家だとおもうが・・・。すごい経歴の持ち主。知らぬは私ばかりということなのだろう。こうした現代音楽作品は、聴き逃したらそれまで・・・というのがほとんどだ。まず再演されるチャンスにめぐり合うのはほとんど絶望的といってもいいだろう。ことほどさように現代音楽は一般的な鑑賞には縁遠い。

ところで、つい最近動画サイトに、芸大卒後すぐにフランスへ留学し、ほとんど日本には帰らず彼の地で音楽人生を全うした平 義久(たいら よしひさ、1937 - 2005)の作品がアップロードされているのに出くわし、もっと知られてしかるべきすぐれた作曲家と再確認したのだった。武満徹以後の世代のなかでひときわ輝いていたものの、夭折で惜しまれて世を去った八村義夫(はちむら よしお、1938 - 1985)と同世代だ。それのみならず、その作品の質はどちらも甲乙つけ難い、余韻と間(ま)に緊張感湛えた濃密な音響世界で魅了するものだ。

もっと知って欲しい、聴いて欲しい作曲家・平 義久ということで・・・。

≪静寂の中に祈りを見出すという自身(平義久)の言葉は、ドビュッシーに代表されるフランス近代音楽の色彩に関する鋭い感覚と、日本の伝統音楽の持つ音と音の隙間における見えない緊張感の駆け引き(いわゆる「間(ま)」と呼ばれる)を良く表している。≫(WIKI)




関連投稿記事――

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/48878538.html 「静寂の中に祈りを見出すという」平義久ほか、共通感覚に余韻と間(ま)を聞きとる『東京五重奏団の世界』(1974)2枚組。


Yoshihisa Taïra - Hiérophonie V (1/3)