yuki-midorinomoriの日記

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ラフマニノフ『2台のピアノのための組曲第1番・第2番、交響的舞曲』。美に淫するが如きの華美が、ピアノ2台によって壮麗を奏でる。

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Alexandre Rabinovitch & Martha Argerich - Suite No. 1, 'Fantaisie-tableaux', Op. 5: I. Barcarolle

             

ピアノ1台だけでも、十分すぎるくらいの豊麗なピアニズムで歌い上げるラフマニノフ(Sergei Vasil'evich Rachmaninov、1873 - 1943)の『2台のピアノための作品集』を、町の図書館にて借りて鑑賞。甘美さで際立つ、いや辟易とさせないでもないラフマニノフ。美に淫するが如きの華美が、ピアノ2台によって壮麗を奏でる。難癖つける必要もないのだけれど美しすぎるのが玉にキズといいたくなる・・・。時代の革新に背を向け反時代的に美に陶然と生きた・・・ニャロメ。



詩から着想された音楽とされている【2台のピアノのための組曲第1番『幻想的絵画』作品5】の楽譜の各楽章の冒頭に印刷されている詩は以下のよし。(WIKIより)。



      おお、涼しいゆうべの波が、
      ゴンドラのオールを静かに打つ。
      ―あの歌がまた! またギターで鳴る!
      ―遠くでいまは、憂鬱そしてまた幸せに、
      聞こえるのは古い舟歌の響きか、
      「ゴンドラは水面を滑り、
      時も愛とともに飛び去る、
      水はふたたび穏やかになり、
      情熱はもはや高まらない」


   「夜―愛」(ジョージ・ゴードン・バイロン

      ナイチンゲールの高いさえずりが
      枝から聞こえる時刻に、
      恋人同士の誓いあう囁きが、
      穏やかな風や近くの水音が、
      孤独な者の耳に音楽となる。


   「涙」(フョードル・チュッチェフ)

      人の懸念、おお、人の涙!
      お前は朝から晩まで流れ、
      人知れずに、目に見えずに、
      無限に、無数に流れる、
      まるで土砂降りの雨のように、
      秋の夜の深遠の中に流れる。


   「復活祭」(アレクセイ・ホミャコーフ)

      強大な鐘の音が大地を越えて鳴り、
      大気のすべては嘆き、おののき、苦しむ。
      美音の銀色の雷鳴は、
      聖なる勝利の知らせを告げる。



ラフマニノフ『2台のピアノのための組曲第1番第2番交響的舞曲

1. 組曲第1番op.5「幻想的絵画」(1893年
2. 組曲第2番op.17 (1901年)
3. 交響的舞曲op.45 (1940年)