yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ぺーター・ブロッツマントリオ『Outspan No 2』(1974)。何がおもしろいと言って、このブロッツマンとハン・ベニンクには羽目をはずす遊び(すさび)=荒び(すさび)の横溢しているところだ。

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Peter Brotzmann Trio - Jazzworkshop - 3/3

               

きのうの投稿≪ペーター・ブロッツマントリオ+アルバート・マンゲルスドルフ『Outspan No 1』(1974)。絶頂のブロッツマン。いまなお血湧き肉踊るハイテンションでわがこころを掻き混ぜる。≫に引きつづいて、きょうもペーター・ブロッツマントリオ。アルバムタイトルは『Outspan No 2』。自主レーベル・FMPサイトのリスト(Free Music Production: list of vinyl recordings )を覗いたところマンゲルスドルフが参加した『Outspan No 1』は1974年4月15・14日のベルリン・ライヴ録音。で、きょうの『Outspan No 2』は同年5月4日のニュルンベルク・ライヴ録音とあった。こちらにはマンゲルスドルフの名は見えない。基調はおなじダダ・アヴァンギャルドフリージャズ。何がおもしろいと言って、このブロッツマンとハン・ベニンクには羽目をはずす遊び(すさび)=荒び(すさび)の横溢しているところだ。ハナマルよくできましたのお上手ジャズ(NHK・FM セッション2011など)なんぞクソ喰らえの破天荒ぶりなのだ。


『遊ぶものは神である。神のみが遊ぶことができた。遊は絶対の自由と、ゆたかな創造の世界である。それは神の世界にほかならない。この神の世界にかかわるとき、人もともに遊ぶことができた。神とともにというよりも、神によりてというべきかもしれない。祝祭においてのみ許される荘厳の虚偽と、秩序をこえた狂気とは、神に近づき、神とともにあることの証であり、またその限られた場における祭祀者の特権である。』(白川静『文字逍遥・遊字論』平凡社)。


一般にユーモアというものは、作品の創造にとって不可欠のものでしょうか?
―― 絶対です。……くそまじめであることは実に危険なことだという理由で。くそまじめを避けるためにユーモアを介入させる必要がある。  マルセル・デュシャン


Peter Brötzmann, Albert Mangelsdorff 1971 - The End






ぺーター・ブロッツマントリオ Brötzmann / Van Hove / Bennink 『Outspan No 2』(1974)

Tracklist:
A1. Ende Mit Brötzophon 21:32
Written-By - Brötzmann*

B1. Schöner Geht's Nimmer 8:26
Written-By - Van Hove*
Written-by [Partly] - Mick Jagger, Keith Richards*

B2. Outspan 2 5:55
Written-By - Brötzmann / Van Hove / Bennink

B3. Das Ist Doch Einfach Genug 6:18
Written-By - Bennink*


Credits:
Clarinet, Saxophone [Alto, Tenor], Performer [Brötzophon], Artwork By - Brötzmann*
Drums, Clarinet, Performer [Homemade Junk] - Bennink*
Engineer - Jost Gebers
Piano - Van Hove*

Notes:
Recorded live at the Ost-West-Festival May 4, 1974 in Nürnberg on the FMP-Mobile-Recording-Unit.