yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

シェーンベルク、ウェーベルン、ベルク『新ウィーン楽派のピアノ作品集』無調12音列の世界に魅入られると調性の世界がなんだか健康すぎて飽き足りなく聴こえてくる。美しい音楽も好いんだけど・・・。そればかりじ

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Webern, Variations for Piano op.27

             

ネット図書館の検索で初めて目に留まったので、たぶんつい最近所蔵されたものと思われる。だいたいこうした真新しい所蔵品は、予約者が多くてめったなことでは借りれないのだけれど、タイミングがよかったのか借り受けることができた。ラッキーだ。高橋悠治のピアノによる『ウィーン楽派のピアノ作品集』(CD2枚組み)。録音は1977年とある。ということは、再発ものの廉価提供盤ということなのだろうか。師のシェーンベルク(Arnold Schönberg, 1874 - 1951)と、弟子ウェーベルン(Anton (von) Webern, 1883 - 1945)、それにベルク(Alban Maria Johannes Berg, 1885 - 1935)3人の12音技法によりながらも三者三様の後期ロマン主義の色合いを強く感じさせるなピアノ作品を楽しむことができる好アルバム。なんでこんなに不安げで漂うがごとくに、妖しくうつくしいの~と思わず口をついてでてくる。朝ではなく、真昼でもなく、やはり夜こそがふさわしい音楽。

12音技法創発者の師のシェーンベルクよりも、より洗練されたウェーベルンとベルクのピアニズムの世界。この無調12音列の世界に魅入られると調性の世界がなんだか健康すぎて飽き足りなく聴こえてくる。美しい音楽も好いんだけど・・・。そればかりじゃー。

シェーンベルクの初期の親しみやすく明るいピアノ作品を、はじめて聴けたのは収穫だった。別人の曲のようだ。



シェーンベルクウェーベルン、ベルク『新ウィーン楽派のピアノ作品集』
PIANO WORKS OF NEW VIENNESE SCHOOL
[演奏](P )高橋悠治

1. アルノルト・シェーンベルク:3つのピアノ曲op.11(DREI KLAVIERSTUCKE OP.11)

2. アルノルト・シェーンベルク:6つのピアノ曲op.19(SECHS KLEINE KLAVIERSTUCKE OP.19)

3. アルノルト・シェーンベルク:5つのピアノ曲op.23(FUNF KLAVIERSTUCKE OP.23)

4. アルノルト・シェーンベルク:ピアノ組曲op.25(SUITE FUR KLAVIER OP.25)

5. アルノルト・シェーンベルクピアノ曲op.33a(KLAVIERSTUCK OP.33A)

6. アルノルト・シェーンベルクピアノ曲op.33b(KLAVIERSTUCK OP.33B)

7. アントン・ヴェーベルン:変奏曲op.27(VARIATIONEN OP.27)

8. アントン・ヴェーベルン:こどものための小品(KINDERSTUCK)

9. アントン・ヴェーベルンピアノ曲(遺作)(KLAVIERSTUCK OP.POSTH.)

10. アントン・ヴェーベルン:ピアノのためのソナタ楽章(ロンド)(SONATENSATZ (RONDO) FUR KLAVIER)

11. アントン・ヴェーベルン:ピアノのための楽章(SATZ FUR KLAVIER)

12. アルバン・ベルク:ピアノ・ソナタop.1(SONATE FUR KLAVIER OP.1)

13. アルノルト・シェーンベルク:3つのピアノ曲(DREI KLAVIERSTUCKE)

14. アルノルト・シェーンベルク:四手のための6つのピアノ曲(SECHS STUCKE FUR KLAVIER ZU VIER HANDEN)
[演奏](P )高橋悠治





Glenn Gould - Salzburg's Recital of 1959. A. Schoenberg, suite Op. 25 (2/3)