なんで、いま岡本太郎なん?『岡本太郎新世紀』。
「午後の日」(1967)
岡本太郎 名言集
なんで、いま岡本 太郎(おかもと たろう、1911 - 1996)なん?と思いつつ、日曜日恒例の散歩がてらの町の図書館で、何のコーナーだかわからなかったが岡本太郎ホンがあったので、借りてきた。生誕100年ということでの特集のよし。その特異なキャラクターと、大阪万博の太陽の塔の制作者である、ぐらいの関心でしかなかったのだけれど (もちろん生い立ちや、その画業のほども以前から知ってはいたが) 。借りてきたその冊子を覗いて感じたのだけれど、やはり画業(好みもあるもので・・・)より、写真に魅せられた。これはすごいです。写真にアートなぞ求めていない。ただ対象を見ることの真摯さ、思索、情熱のほどがひしひしと伝わってくる写真画像には感じるものがあった。インテリの、伝統・歴史への媚びた愛おしさとはちがった、ふつふつと沸きあがってくる情念の、古層ニッポンへの対峙する深い眼差しがある。「まっさらな目をもて」(岡本太郎)。ニッポンとはなにか。
写真画像:左上「高野山」(1955)、右上「雫石あねっこ」(1957)、左下「出雲・千鳥城」(1957)