yuki-midorinomoriの日記

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カール・ニールセン『交響曲第4番作品29《不滅(消し難いもの)》』。どちらかといえば都会的スマートさ感じさせるその響きの圧倒的な厚みをもったオーケストレーションに魅了されはするけれど。

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Carl Nielsen: Symphony No. 4"The Inextinguishable" - IV. Allegro

               

生年は、おなじ北欧はフィンランド音楽史的大作曲家ジャン・シベリウスと同年の1865年。このシベリウスに比べ、いささか知名度で劣るデンマークの作曲家カール・ニールセン(Carl August Nielsen, 1865 - 1931)。その代表的交響曲と称されている『交響曲第4番作品29《不滅(消し難いもの)》』をネット図書館で借り受け鑑賞した。5ヶ月ほど前に≪カール・ニールセン『フルート協奏曲/クラリネット協奏曲/管楽五重奏曲』グリーグシベリウスのような民族的ロマンの高揚といった熱っぽさの希薄さが、イマイチ乗り切れない印象の背景にあるのかもしれない。≫と印象を記し投稿している。
≪民族的ロマンの高揚といったような熱っぽさの希薄さが、イマイチ乗り切れない印象の背景にあるのかもしれない・・・。グリーグや、シベリウスに感じるような・・・音楽精神、タマシイ。≫。
たしかにその壮大でよく響く重厚なオーケストレーションに優れた美質をこの交響曲で誰しもが堪能すると思われるが。どちらかといえば都会的スマートさ感じさせるその響きが≪民族的ロマンの高揚といった熱っぽさの希薄さ≫の印象に繋がっているのように感じられる。圧倒的な厚みをもったオーケストレーションに魅了されはするけれど・・・。一度は聴いてほしい20世紀交響曲の佳曲といって擱こう。

「北欧の自然と文化の伝統を音楽に表現しようという考えをもっていた点ではシベリウスに相通ずるものがあったが、フィンランドのきびしい風土と異なった微妙で静かなデンマークの自然は、両者の作風に著しい相違をもたらした」(同梱解説書より)



カール・ニールセン Carl August Nielsen『交響曲第4番作品29《不滅(消し難いもの)》』
ヘルベルト・フォン・カラヤンベルリン・フィルハーモニー管弦楽団



Nielsen : Symphony N° 4 --- 3. Poco adagio quasi andante