yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『グレン・グールド、バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-』(CD3枚組)。無量無辺無碍無体。

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Glenn Gould Goldberg Variations 1955 & 1981: 0 - Aria

              

「<ゴルトベルク>変奏曲は、終わりもなければ、始まりもなく、ほんとうのクライマックスもほんとうの解決もない音楽だ・・・。直感的な理解を通じて実現する調和、技巧と吟味から生まれる調和が、卓越をきわめた技術がもたらす円熟した味わいを伴って、我々の前に姿を見せる。芸術においてはめったにないことだが、意識下のねらいが幻影となって、勝ちほこるように最大限の効果を発揮しているのだ」(グレン・グールド

ネット図書館に所蔵されていたグールドのアルバム『ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-』の検索データの詳細をよく読んでみれば、グールドの『ゴールドベルク変奏曲』には違いないのだけれど、世に衝撃をもたらしたといわれている1955年の若き日のグールドの、晴朗な小気味よさ、天馬イメージ 2空を行くがごとき快速爽快な『ゴールドベルク変奏曲』と、50才という早すぎる死の前年1981年に録音された、こちらは総体的にゆったりとした穏やかなテンポで奏される『ゴールドベルク変奏曲』とのCD2枚のカップリングであり、おまけに、3枚目のボーナスCDには≪「ゴールドベルク変奏曲」新録音について~グレン・グールドとティム・ペイジとの対話≫と≪スタジオ・アウトテイク~1955年の「ゴールドベルク変奏曲」録音セッションより≫が収録されているのを知り、予約待ちだったけれど借り受けた。ところで、ネット通販サイトのレヴューに次のことばがあった。
 
              写真:13才のグールド→

「グールドと言えば「ゴールドベルク」。この曲を、この人の演奏で初めて聴いてしまった不幸な聴き手(筆者)は、彼の孤高の美的宇宙から逃れられない身体となったまま。アウトテイクやインタビュー、評論も嬉しいが、2種類の録音を聴き比べるだけでも満足。」

とあったが、まさにそのとおりだ。わが耳タコのグールドの『ゴールドベルク変奏曲』ではあるが、こうも違いを見せつけられると、即座に口を吐いた言葉が≪君子は豹変す≫だった。もちろんいい意味での字義でだけれど。まえも言ったかもしれないけれど、バッハを生きたグールド。グールド以外の何者でもないバッハ・・・。

≪私の意見では、バッハが進んで変奏曲形式を採用した意図の根源は、組織的構成面への興味ではなく、感情の交流に在ったのである、と考える。・・・これは始まりをも終わりをも考えない音楽、いかなるクライマックスもいかなる解決をも持たない音楽、ボードレールの恋人たちのごとく「そよ風の翼の上に軽やかに憩う」音楽なのである。・・・≫(グールドのことば・解説書より)




http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/52864800.html グレン・グールドゴールドベルク変奏曲』(1955)そのデジタルリマスター盤。グールドの、この晴朗な小気味よさには思わせぶりな私心などはない。天馬空を行くがごときあざやかな飛翔を、遊びを、戯れを聴く。




グレン・グールド、バッハ:ゴールドベルク変奏曲-メモリアル・エディション-』
BACH: THE COMPLETE GOLDBERG VARIATIONS - A STATE OF WONDER

1. ヨハン・セバスティアン・バッハゴールドベルク変奏曲BWV988(1955年録音)(GOLDBERG VARIATIONS BWV988)

2. ヨハン・セバスティアン・バッハゴールドベルク変奏曲BWV988(1981年録音)(GOLDBERG VARIATIONS BWV988)

3. 「ゴールドベルク変奏曲」新録音について~グレン・グールドとティム・ペイジとの対話(ボーナス・ディスク)
[演奏](ピアノ)グレン・グールド
(NAR)グレン・グールド
(NAR)ティム・ペイジ
4. ヨハン・セバスティアン・バッハ:スタジオ・アウトテイク~1955年の「ゴールドベルク変奏曲」録音セッションより(ボーナス・ディスク)
[演奏](ピアノ)グレン・グールド
5. グレン・グールド:グールド自作のクオドリベットを弾く(「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」+「星条旗」)(ボーナス・ディスク)




Gould plays Goldberg Variations 1-7



あーグールド!、おーグールド!、うーん・・・バッハ!。