yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

リヒャルト・シュトラウス『管弦楽曲集』。晩年の「メタモルフォーゼン」と若き「死と変容」。沈痛とあやういロマンの甘美、悲痛と諦念。

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Klemperer conducts Richard Strauss:"Metamorphosen". For 23 solo strings (1945).

              

廃墟と化した祖国の姿と黄昏将来する自らの死を前にしたリヒャルト・シュトラウス。晩年81才の作品「メタモルフォーゼン」。何回聴いても痺れます。傑作この一枚、と言っておこうか。この沈痛と甘美、悲痛と諦念。あやういロマンの香気ただよう弦楽の響き奏でるオーケストレーションの壮麗。劇的として甘美な夢想に死が横たわる若きシュトラウスの「死と変容」。

「黄昏将来する自らの死」、<祖国ドイツの死>と若き<観念的な死>。二つして聴き比べるシュトラウス音楽の至福。


「彼はとにもかくにも二十世紀の真の巨人の一人です。しかしその様式の成長は、シェーンベルクを夢中にさせた過ぎゆく年月との競争なんかにまったくこだわらず、歴史的には退行としか言いようのない方向をとりました。」(グレン・グールド)

「・・・専門家がリヒャルト・シュトラウスのような人間のことを救いようもないほど時代後れだという判断をしたからといって、生涯の大半を前衛の先頭に立っていたシェーンベルクのような人間よりシュトラウスがかならずしも劣っていると思いません」(グレン・グールド




リヒャルト・シュトラウス関連、投稿記事――


http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62864747.html 『知られざるR.シュトラウス/オペラの中の管弦楽曲集』。濃厚なロマンに彩られた壮麗なオーケストレーション。堪らんです・・・。とりわけ緩やかに造形される楽章など感動的。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62378137.htmlマルティヌー,ツィンマーマン&R.シュトラウスオーボエ協奏曲集』。言うまでもなく、R.シュトラウスが圧倒的。




http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/62282982.html リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集』 。20代半ばの「死と浄化」と、晩年81才の時の作品「メタモルフォーゼン」・・・。何でこんなに素晴らしいオーケストレーションで音がなるの?同じつぶやきの繰り返し


http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60688299.html モーツァルト、R・シュトラウスオーボエ協奏曲集』。「私はもう過去の作曲家であり、私が今まで長生きしていることは偶然に過ぎない」との言葉と裏腹な自存自立した美学世界のこの見事なまでの達成境地。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60612745.html ルネ・フレミング 『夏のなごりのバラ ~フレミング/ビューティフル・ヴォイス』(1998)。伸びやかで艶やか、豊麗な声質。もう感嘆のほかない歌唱だ。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60453671.html リヒャルト・シュトラウス交響詩英雄の生涯 Ein Heldenleben Op.40』。「もうかないません」が幾度となく口をついて出てくる。この圧倒的なオーケストレーションにただ自失放心するのみだ。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58547783.html リヒャルト・シュトラウス『ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18』。ヴァイオリンはピアノを包み、高みへ向かい、ピアノはまたヴァイオリンと共に己の歌を存分に歌い上げる。双方の絡み、展開に法悦酔いしれる。

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/50491856.html 流麗な美に彩られた音達のなんと情感豊かな表情であることか。哀しみに満ちたリヒャルト・シュトラウス『変容(メタモルフォーゼン)Metamorphosen』。










Richard Strauss - Tod und Verklärung, Op.24