ウォルトン『交響曲第2番/ヴィオラ協奏曲/ヨハネスバーグ祝祭序曲』。「保守的な作曲様式」であろうがここまですばらしい練成の音でシンフォニーされると感嘆のほかない。終楽章コーダの圧倒的な高揚感。聴くべし
William Walton - Symphony No. 2, Mvt. 3
先月、【 たまたま聞き流しのラジオから聴こえてきたシンフォニーのなんと力強く迫力のある作品だろうと印象したのを、あとでネット検索してみたら
とあった。ウォルトン(Sir William Turner Walton , 1902 - 1983)ってこんなにダイナミックで、勁さをもったオーケストレーションを造形していたのか・・・と、さっそくネット図書館で所蔵をしらべてみたけれど、放送されていた「交響曲 第2番」の入っているアルバムはなく、今日投稿した「交響曲第1番」のものしかなかったので、次善として借り受けた。≫ということで、≪ウィリアム・ウォルトン『交響曲第1番、オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」』。背筋のピンと伸びた精神の勁さが響きわたる、毅然とした不屈の父性の響き。アングロサクソン、大英帝国とことばが口をついて出てくる 】とタイトルして投稿したのだった。
ところが、どういう検索の仕方か、借りるべしだったそのウォルトンの「交響曲 第2番」収録のアルバムにヒット。ということで、さっそく借り受けて鑑賞した。屈強な音響エネルギーの壮麗にはあらためて感心。先の≪背筋のピンと伸びた精神の勁さが響きわたる、毅然とした不屈の父性の響き。アングロサクソン、大英帝国とことばが口をついて出てくる≫以上に紡ぐ言葉がでてこないのだけれど。
≪ヨーロッパで前衛音楽が上昇気流に乗っていた時局に、このように一見したところ保守的な作曲様式を採ったことは、酷評の的になった。しかしながら時代が下がるにつれて、本作はこの作曲家ならではの洗練された管弦楽法ゆえに見事に職人芸が発揮された、精巧で成熟した作品であることが認知されるようになってきた。終楽章では、12音技法によって音列操作が行われていることも見過ごせない。≫(WIKI)とあるが、まさにまさに。「保守的な作曲様式」であろうがここまですばらしい練成の音でシンフォニーされると感嘆のほかない。終楽章コーダの圧倒的な高揚感。坦懐聴くべし。
ウォルトン『交響曲第2番/ヴィオラ協奏曲/ヨハネスバーグ祝祭序曲』
(トムテル/イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア/ダニエル)
WALTON, W.: Symphony No. 2 / Viola Concerto (Tomter, English Northern Philharmonia, Daniel)
1.Johannesburg Festival Overture
2.ヴィオラ協奏曲
3.Symphony No. 2
(トムテル/イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア/ダニエル)
WALTON, W.: Symphony No. 2 / Viola Concerto (Tomter, English Northern Philharmonia, Daniel)
1.Johannesburg Festival Overture
2.ヴィオラ協奏曲
3.Symphony No. 2