yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

きのうに引きつづき琵琶の音楽。いや、お経。廻壇琵琶。大衆にまで下りてきた琵琶といったところか。民衆信仰と演芸娯楽。ハジマリハジマリ。あ~ナマンダブナマンダブ。

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荒神経訓読

              


仏説大荒神施与福徳円満陀羅尼経
是の如く我聞く一時、仏は光明心殿の中に住じ給う。大比丘衆千二百五十人と倶なりき。皆是大神通方便にして心に自在を得たり。文殊師利而も上首の為に各々仏足を礼して一面に座す。その時に仏は定心三昧に入りて身心動ぜず。是時天より宝蓮華を雨ふらして、而も仏上及び衆会前に散ずれば大地は六種に震動す。その時会中是、諸大衆未曾有なること得て一心に仏を観あげ奉る。その時仏は眉間より白豪の相の光を放って、三千大千世界を照見し給う。一人の天女有り。仏の所に至り礼拝恭敬して仏に白して一言さく。世尊、我衆生を観るに或いは先に富貴後に貧窮、或いは先に貧窮後に富貴、或いは始終共に富貴或いは始終共に貧窮、何の因縁を以って是の如くなる。我今此に於て称計す可からず。但秘神咒有り、名づけて如意宝珠と日う。唯願わくば世尊我が咒を聴訶し給え。仏天女に告げてのたまわく、我聴訶し速やかに演説す可し。その時天女即ち咒を説いて日く、

庵阿羅波闍ナ阿銀禰砒掲羅咋娑婆訶
その時天女は重ねて仏に白して言さく。世尊、我過去無央数劫を念ずるに仏有り、世に出でて名づけて空王如来と日す。其仏の使者に各々三人有り。一人は飢渇神、二人は貧欲神、
三人は障凝神、各々大誓願を発して言わく、我末世に於て荒神と顕現して、他の財物を奪い饒益を施さず、或いは衆生の為に三世の諸仏は福徳を施与すと雄も、我則ち盗取す。影の如く身を離れず。若し衆生有りて福徳を得んと欲する者、若し復衆人に愛敬せられんと欲する者、若し仏子有りて堂塔を造立せんと欲する者、一切の所望を決定成就せんと欲する者一切の四百四病を消滅せんと欲する者、皆先に帰依し我に於てまさに供養すべし、若し我意荒立つ時は人の為に軽慢罵署せられ、福恵少財物、他人の為に盗取せられ、終に貧窮無福の身と成る。皆是我所作ならん。その時天女上の如く因縁を説き終って、寛時東方より虚空中に乗じて鬼王三人なり、仏のみもとに来至して仏に白して言さく。世尊、我昔誓願して亦復是の如し、その時仏讃じて日く、慈悲と盆怒は警えば車輪の如し。もし一輪を閾く時は人を度すること得ず。荒神君は惟如来の権神為保仏法、たがため仮に明神那行都作多婆天王砒那耶迦正了知等、護法善神十八神王皆悉く一身分名なり。不信の衆生は信を発さしめ、僻怠の群類は精進せしめんが為に仏陀の方便、此身を顕示す、八面を具足し、八界を通行す、八方軍主八識主を為す。本誓を疑わず、早く万悪を払い、我今方便にして此身を顕現す。一切の衆生哀感教化す。,昔日の三人は大日如来文殊師利、不動明王、亦は貧瞑療、今日は三鬼亦復是の如し、意荒立つ時は三宝荒神、意若し寂かなる時は本有如来なり。その時は三人各々仏足を礼して、仏に白して言さく、世尊、我今㎜几を説き、人民を護持し、福徳を施与し、障擬を除却し、即ち咒を説いて日く、
嚢莫三曼多没駄哺誠婆誠婆珊珊咋発托娑婆訶
庵欠婆耶欠婆耶娑婆詞
その時に荒神は此呪を演説し、已んでは大衆は歓喜し信受し奉行して礼を作して而も去る。
仏説大荒神施与福徳円満陀羅尼経


廻壇琵琶 荒神経訓読(こうじんきょうくんどく)

≪盲僧の所属する本寺で、法楽として行われる琵琶の弾奏誦経法要に
対して、檀徒のために琵琶を持って家々を回って行う法要を《廻檀法要》
とか《廻檀供養》という。本寺で法要は年に一回か二回行われるだけだ
から、盲僧の宗教活動はこの《廻檀法要》が主なものとなっていた。
その中でも主要な法要は《土用行》で、土用の季節になると檀家を訪
れ、竈のそばや間に祭壇を設け、米臨などを供えて、琵琶を奏しなが
荒神経、地神経などを謂して、神地神の荒魂を鎮め、一家の繁栄隆
昌を祈る。こうした宗教行事は古くから行われ、庶信仰の中に培われ
てきた。≫(同梱解説より)



え!~、なにこれ・・・。快調な琵琶語り。いやお経。法悦法楽・・・。

琵琶物語がそうであるように、こんにちの浄瑠璃や講談、浪曲、はては演歌などなどの大衆芸能の源流だと納得の音といえようか。このリズミカルな経の読誦。唱えられたあと、あ~ナマンダブナマンダブ、アリガタヤアリガタヤの言葉が出てきそう。

きのうに引きつづいて琵琶の音楽鑑賞。大衆にまで下りてきた琵琶といったところか。民衆信仰と演芸娯楽。ハジマリハジマリ。




『伝統音楽のすすめ~名人演奏と共に~ 清元・新内・琵琶・端唄』

1. 神田祭SP盤復元|清元)
[演奏](三味線)清元正寿郎
(上調子)清元一寿郎
(浄瑠璃)清元志寿太夫

2. 浅間(初霞浅間嶽)(明治43年SP盤復元|清元)
[演奏](三味線)清元梅吉
(上調子)清元梅二郎
(浄瑠璃)(五世)清元延寿太夫

3. 蘭蝶(新内)
[演奏](三味線)新内仲三郎
(上調子)富士松菊三郎
(浄瑠璃)新内志賀太夫
(浄瑠璃)新内志鳳太夫

4. 桜狩(筝曲 山田流)
[演奏](三弦)五代山勢松韻
(箏)高橋栄清
(箏)上原真佐喜
(歌)五代山勢松韻
(歌)高橋栄清
(歌)上原真佐喜

5. 八重衣(箏・三弦・尺八 三曲合奏)
[演奏](尺八)山本邦山
(三弦)藤井久仁江
(箏)米川敏子
(歌)藤井久仁江

6. 鐘の岬(荻江節
[演奏](三味線)荻江ふみ
(三味線)荻江みつ
(唄)荻江あや
(唄)荻江せつ
(唄)荻江寿々雛

7. 荒神経訓読(廻壇琵琶)
[演奏](語り)吉田法瑞

8. 須磨の浦(薩摩琵琶)
[演奏](語り)鶴田錦史
(琵琶)鶴田錦史

9. 茨木(筑前琵琶
[演奏](語り)山崎旭萃
(琵琶)山崎旭萃

10. 綱は上意(歌沢)
[演奏]哥沢芝金
哥沢芝穣

11. 木遣りくずし(端唄)
[演奏](三味線)本條秀太郎
(唄)神田福丸
(笛)福原洋子
(鳴物)堅田喜三久社中

12. 梅にも春(SP盤復元|端唄)
[演奏](唄)藤本二三吉

13. 葉桜や・八重一重(SP原盤復元|小唄)
[演奏]春日とよ栄
春日とよ松
(唄)春日とよ

14. 都々逸(SP原盤復元|都々逸)
[演奏](三味線)小靜
(唄)藤本二三吉

15. 水音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

16. 浪音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

17. 雨音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

18. 滝音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

19. 風音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

20. 雪音(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

21. 幽霊(ドロ・ネトリ)(歌舞伎音楽)
[演奏](鳴物)堅田喜三久社中

22. 葛の葉二度目の子別れ(説教節)
[演奏](語り)薩摩若太夫





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http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/60273194.html ボロット・バイルシェフ 『アルタイのカイ 秘密の夢~英雄叙事詩の世界』。超低音の、まるで我がお経の如くの伝承の語り、そのシンプルな唄い語りは、大地の奥深くよりする歴史の呼びかけの如く魂を感じさせる。

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