yuki-midorinomoriの日記

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『ヴァレーズ:アメリカ / アイヴズ:交響曲第4番 / 答のない質問』。ヴァイタルで先鋭的な、混沌の戦闘性の都会派ヴァレーズと、鄙びた牧歌的共同性への親愛失わぬ、遊び心と端然の革新の試みのアイヴズ。

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Charles Ives : Symphony N° 4 (mvt. III.):III. Fugue : Andante moderato,Tanglewood Festival Chorus, Boston Symphony Orchestra,Seiji Osawa, direction.

                

きのうに引きつづきアイヴズ。ネット図書館で所蔵されているのは、昨日の「交響曲第2番」の収録されたバーンスタイン盤と、きょうのエドガー・ヴァレーズとのカップリング盤の2枚のみ。いかに、その評価がマイナーであることの証示ともいえそうだ。どちらも、そんなにツマラナイ現代?音楽でもないと思うのだけれど。

それはともかく、今回聴いてきて対比的におもしろかったのは、同じアメリカを作曲土壌としながらヴァレーズ(Edgar Victor Achille Charles Varèse, 1883 - 1965)(生まれと育ちはフランスだけれど、のちアメリカに帰化)の都会性と、鄙びた牧歌的アメリカンノスタルジアの違いだった。

同じ大都会ニューヨークに生活の場を持ちながら、なんと大きな違い。といっても、ヨーロッパはフランスという文化的爛熟の世紀を青年期生きたヴァレーズと、生活の糧を得るためにニューヨークという新興国アメリカの大都会をたまさか生活の場(保険会社経営)としたに過ぎないアイヴズ。

イメージ 2ヴァイタルで先鋭的な、混沌の戦闘性の都会派ヴァレーズと、鄙びた牧歌的共同性への親愛失わぬ、遊び心と端然の革新の試みを日曜作曲家として営々敢然したアイヴズ。なんとも味わい深いヒューマンな革新性。
                         画像→ヴァレーズ





『ヴァレーズ:アメリカ / アイヴズ:交響曲第4番 / 答のない質問』
Varèse: Ameriques; Ives: Symphony No 4, The Unanswered Question

●ヴァレーズ:
1.アメリ

●アイヴズ:
2.交響曲第4番
3.答えのない質問



Charles Ives : Symphony N° 4 (mvt. II. --- 2/2) :III. Fugue : Andante moderato,Tanglewood Festival Chorus, Boston Symphony Orchestra,Seiji Osawa, direction.




Varese: Ameriques



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