yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

『ロベルト&クララ・シューマン歌曲集:愛の魔力 / ローレライ / リーダークライス / 詩人の恋』。シューマンとくれば、音楽家同士、相思相愛?才色兼備の連れ合いのクララ。その作品を・・・と。

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①彼らは互いに愛し合っていた ②民謡 ③ローレライ

              

9.彼らは互いに愛し合っていた 作品13-2
Sie liebten sich beide

彼らは互いに愛し合っていた、
でもどちらもそれを相手に打ち明けようとはしなかった。
ふたりは敵意を抱いて見つめ合うばかりだった。
そして愛するあまりやつれ死にするほどだった。

ふたりはついに別れ、それ以来はただ
ときたま夢のなかで出会うだけとなった。
ふたりはもうとっくに死んでしまっていたが、

そのことに彼らは気づいてはいないほどだった。

      原詩:ハインリヒ・ハイネ
      作曲:1842年



10.民謡 作品番号なし
Volkslied

春の夜に冷たい霜がおりた、
それは可憐な青い花にふれた、
花は萎えて枯れてしまった。

ある若者がある娘に恋をした、
ふたりはこっそりと駈け落ちをした、
父も母もなにも知らぬまに。

ふたりはあちこちとさまよい暮らした、
ふたりは幸せにも運にも恵まれなかった、
ふたりは死んで、消えてしまった。

      原詩:ハインリヒ・ハイネ
      作曲:1840年



11.ローレライ 作品番号なし
Lorelei

どうしてこんなに悲しいのか、
それが自分にもわからない。
古くから伝わる民謡が
頭のなかから離れない。

空気は冷たく、日は暮れなずみ、
ラインはおだやかに流れている。
山の頂きは夕日を受けて
きらめきかがやいている。

この上なく美しい乙女が頂きに
なまめかしい姿で座っている。
黄金の飾りを身につけ、
ブロンドの髪を梳いている。

乙女は髪を黄金の櫛で梳きながら
歌をうたっている。
そのメロディは聴く人の心に
怪しく訴えかけてくる。

それを耳にすると舟人は
切ない悲しみにおそわれ、
暗礁が近くに追っているのも忘れて、
ただ頂きを見上げているばかり。

そして舟人は小舟もろとも
波に呑み込まれてしまう。
ローレライの歌に
とりこになったためだ。

     原詩:ハインリヒ・ハイネ
     作曲:1843年




シューマンとくれば、音楽家同士、相思相愛?才色兼備の嫁さんのクララ。で、そのクララ・ヨゼフィーネ・シューマン(Clara Josephine Wieck-Schumann, 1819 - 1896)の作品を聴けないかと、ネット図書館を検索したところ唯一所蔵されていたのが『ロベルト&クララ・シューマン歌曲集:愛の魔力 / ローレライ / リーダークライス / 詩人の恋』。

わずかだけれどクララ・シューマンの歌曲?!ということで借り受け鑑賞した。理知より感性の曲というべきか。愛すべき歌曲。


歌手(バリトン)のボー・スコウフスBo Skovhus (born May 22, 1962 in Ikast, Denmark)・・・すばらしいですね。はじめて知りました。






『ロベルト&クララ・シューマン歌曲集:愛の魔力 / ローレライ / リーダークライス / 詩人の恋』
 ボー・スコウフス(Br)ドイチュ(p)

クララ・シューマン CLARA SCHUMANN (1819 - 1896)

愛の魔力作品13-3
 Liebeszauber,0P.13 nr.4
月が静かにのぼってくる 作品13-4
 Der Mond kommt still gegangen, 0P.13 nr.4
たおやかな蓮の花 作品13-6
 Die stille Lotosblume、OP.13 nr4
わたしが美しいために愛してくださるなら 作品12-4
 Liebst du um Schonheit,0P.12 Nr.4
なぜあなたは他のひとたちにたずねるのですか 作品12-11
 Warum willst du and're fragen,0P.12 nr.11
わたしはあなたの目のなかに 作品13-5
 Ich hab'in deinem Auge,0P.13 Nr.5
おやすみ 作品番号なし
 Die gute Nacht,aus “Samtliche Lieder”
わたしは暗い夢のなかにいた 作品13-1
 Ich stand in dunklen Traumen, 0P.13 Nr.1
彼らは互いに愛し合っていた 作品13-2
 Sie liebten sich beide, 0P.13 Nr.2
民謡 作品番号なし
 volkslied、 aus “Samtliche Lieder”
ローレライ 作品番号なし
 Lorelei, aus “Samtliche Lieder”



ロベルト・シューマンROBERT SCHUMANN (1810 - 1856)

リーダークライス 作品24 Liederkreis,0P.24 - Heinrich Heine -

1.朝、目が覚めるとまず思う
 Morgens steh'ich auf und frage
2.なんだってそんなにうろうろ、そわそわするんだ!
 Es treibt mich hin
3.ぼくは樹々の下をさまよう
 Ich wandelte unter den Baumen
4.恋人ちゃん、ぼくの胸に手を当ててごらん
 Lieb'Liebchen
5.ぼくの美しい苦悩のゆりかご
 Schone Wiege meiner Leiden
6.お-い、待ってくれ、船乗りさんよ
 Warte,warte,wilder Schiffmann
7.山々や城が見下ろしている
 Berg' und Burgen schau'n herunter
8.はじめはほんとうに生きる気をなくして
 Anfangs wollt'ich fast verzagen
9.愛らしく、やさしいばらやミルテで
 Mit Myrten und Rosen


詩人の恋 作品48 Dichterliebe,0P48 - Heinrich Heine -

1.うるわしい、妙なる五月に
 Im wunderschonen Monat Mai
2.ぼくの涙はあふれ出て
 Aus meinen Tranen sprieden
3.ばらや、百合や、鳩
 Die Rose, die lilie, die Taube, die Sonne
4.ぼくがきみの瞳を見つめると
 Wenn ich in deine Augen seh’
5.ぼくの心をひそめてみたい
 Ich will meine Seele tauchen
6.ラインの聖なる流れの
 Im Rhein, im heiligen Strome
7.ぼくは恨みはしない
 Ich grolle nicht
8.花が、小さな花がわかってくれるなら
 Und wubstens'n die Blaumen,die kleinen
9.あれはフルートとヴァイオリンのひびきだ
 Das ist ein Floten und Geigen
10.かつて愛するひとの歌ってくれた
 Hor'ich das liedchen klingen
11.ある若者が娘に恋をした
 Ein jungling liebt ein madchen
12.まばゆく明るい夏の朝に
 Am leuchtenden Sommermorgen
13.ぼくは夢のなかで泣きぬれた
 Ich hab'im Traume geweinet
14.夜ごとにぼくはきみを夢に見る
 A11nahchtlich im Traume
15.むかしむかしの童話の中から
 Aus alten Marchen winkt es
16.むかしの、いまわしい歌草を
 Die alten,bosen Lieder



Clara Schumann: Piano Variations