yuki-midorinomoriの日記

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『芝祐靖の音楽 古典雅楽様式による雅楽組曲 呼韓邪單于』。自然のみなぎる生命力、<充溢する気>を感じさせる雅楽の響き。

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kokanya zenu nyucho

              

現代雅楽といっても、これは現代音楽畑の作曲家がものした雅楽ではない。伝統雅楽に長年携わっている大御所、プロ中のプロが作り上げた現代雅楽。題材は古来より伝わる物語なんだそうで、

【 漢の元帝より美女、王 昭君(おう しょうくん、紀元前1世紀ごろ)を賜った匈奴の王、呼韓邪単于(慣用音:こかんやぜんう)。憂愁の心を湛えて異郷の民に尽くす王 昭君 】の悲話のよし。


≪父よ 母よ 故郷は 遥けく遠い 嗚呼 膝下が恋し

 われ一人 何ぞ 何ぞ 西匈に 留まるか

 嗚呼 願わくば 黄鵠(おおとり)となりて 故郷(くに)に 故郷(くに)に 帰らん≫

    (王 昭君 絶唱



こういうのを聴くと、その題材云々抜きに、なんと自然のみなぎる生命力かと感じさせられる。自ずから成る≪気≫の充溢。自然との交感のうちにその響きは在るといいたくなる。はたして呪術・儀式、霊力であったか?


それにしても、これはすばらしい現代雅楽です。






1. 壱越調々子 いちこつちょうのちょうし
2. 前奏曲「仙境楽」「せんきょうらく」
3. 第一曲「王昭君閑唱す」 -「おうしょうくんかんしょうす」
4. 第二曲「呼韓邪單于の入朝」「こかんやぜんうのにゅうちょう」
5. 第三曲「王昭君と呼韓邪の邂逅」「おうしょうくんとこかんやのめぐりあい」
6. 第四曲「元帝後悔す」「げんていこうかいす」
7. 第五曲「匈奴への旅」「きょうどへのたび」
8. 第六曲「異郷憂心」「いきょうゆうしん」
9. (第六曲)「王昭君絶唱」「おうしょうくんぜっしょう」
10. 第七曲「王昭君仙境の霊唱」「おうしょうくんせんきょうのれいしょう」
11. 終曲「仙境楽」「せんきょうらく」



陰陽師「舞」