『プロコフィエフ&ヒンデミット:室内楽作品集』。ふらつく調性。もやもや感がついてまわる。聴いていて疲れます。
わたしの思い込みもあって、ずっと遠ざけてきたプロコフィエフを、最近たて続けに以下投稿したのだった。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/63549204.html プロコフィエフ『カンタータ<アレクサンドル・ネフスキー>作品78、ほか』。大地が響く・・・ロシアだね~。エモーショナルで民族趣芬々の分かりやすい響きがストレートに親しみをもって魅せている。
http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/63613722.html プロコフィエフ『バレエ「ロメオとジュリエット」(ハイライト)、交響曲 第1番「古典」』。スケールあるオーケストレーションには、今までのプロコフィエフへの思い込みがゆらぎました。
時代は第1次世界大戦、ロシア革命から第2次世界大戦 (ヒンデミットの「八重奏曲」は1957-58の作曲だけれど) 。端的に行って、ふらつく調性とでも云うのか聴いていて疲れます。ようするにハッキリせい!と言いたくなる・・・。シェーンベルクならシェーンベルク、ウエーベルンならウエーベルン、シュトックハウゼンならシュトックハウゼン、こうした調性破壊のメリハリ、潔さがない。もやもや感がついてまわる。
プロコフィエフの「ヘブライの主題による序曲ハ短調op.34」。こりゃあタンゴじゃない・・・との印象。作曲は1919年とのことだけれど、この頃はたしてタンゴはポピュラリティーを得ていたのかどうか詳らかにしないが。
ヒンデミットの「八重奏曲」。その音楽構造のすごさを感じさせはするのだけれど、いまいちシンから入り込めない。
【それとヒンデミット。深いことは分かりませんが、別にオモシロいというものではないけれど、このかっちりした古典的形式感と格調、重厚さは、別格ものといっていいのだろう。一般的人気が無い(斯くいう私もあまり関心を今までも持たなかった)とはいえ、もっと聴くべき作曲家なのかも。・・・】
と綴っていた。
ところで、わがグールドはヒンデミットをことのほか高く評価していたが・・・。
Paul Hindemith: Octetto (1957/1958)