yuki-midorinomoriの日記

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唯是震一『協奏曲を弾く』。ポップな表層日本を奏でる西洋音楽と邦楽器の出会い。

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箏とオーケストラのための協奏曲第14番-Ⅲ

              

ビートルズを三味線で聴くほどの違和感はないものの。これらを日本的情緒、情趣と感受するセンスをどう了解すればいいのだろう。唯是震一(ゆいぜ-しんいち、1923 - )の『協奏曲を弾く』。

ポップな表層日本を奏でる西洋音楽と邦楽器の出会い。近代とは斯くなるものか?。なんだかB級グルメ?といった感じ。と言っても音楽がB品、劣っているというのではなく、コンセプトが・・・という意味あいで。決してこうした試みを貶めるつもりなどございません。親しめる音楽を、明快さを、・・・それをまず大事に・・・というのもひとつのコンセプトでしょうから。

西洋風の華麗な長唄演奏といった趣きがしないでもない。また、映画、テレビ、歌舞演劇の伴音楽のようにも聴こえてくる。


ところで、このアルバムの同梱解説ではじめて知ったのだけれど、西洋音楽での学びの師は、ジョン・ケージら米国の若き前衛の作曲家たちに新音楽の革新へ多くのインスピレーションを与えた作曲家といわれているヘンリー・カウエル(Henry Cowell、1897 - 1965)であることを知った。


このヘンリー・カウエルは【日本の古典音楽への賞賛と崇敬を込めて作品≪ONGAKU≫をものしている】と6年以上前に以下の投稿記事で記していたのだった。


http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/31933630.html ケージほか多くのアヴァンギャルドにアイデアを与えたヘンリー・カウエル <ピアノ作品集>

http://blogs.yahoo.co.jp/tdhdf661/58295214.html ヘンリー・カウエル『HOMAGE TO IRAN』(1959)ほか。師弟としてジョン・ケージへの影響や如何との思いで興味深い。



Henry Cowell: Ongaku (1957)






唯是震一『協奏曲を弾く』

1. 箏とオーケストラのための協奏曲風六段
2. 尺八、箏とオーケストラのための協奏曲第三番 I Allegro ma non troppo
3. 尺八、箏とオーケストラのための協奏曲第三番 II Adagio,alla Okinawa
4. 尺八、箏とオーケストラのための協奏曲第三番 III Rondo,Allegro
5. 三弦、尺八とオーケストラのための協奏曲第五番 I Allegro ma non troppo
6. 三弦、尺八とオーケストラのための協奏曲第五番 II Adagio,elegiaco
7. 三弦、尺八とオーケストラのための協奏曲第五番 III Rondo,Allegro
8. 箏とオーケストラのための協奏曲第十四番 I Allegro moderato
9. 箏とオーケストラのための協奏曲第十四番II Andante
10. 箏とオーケストラのための協奏曲第十四番 III Allegro-Adagio-Allegro
11. 箏・打楽器とオーケストラのためのカプリチオ