yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

ドヴォルザーク『交響曲全集』(CD7枚組)。やはり言うまでもなく愛すべき音楽史的傑作の『交響曲第9番ホ短調op.95 B.178「新世界より」』。

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Antonín Dvořák symfonie 9 Z nového světa - Dvorak sym. n. 9 New World

              

ネット図書館にドヴォルザーク交響曲全集』(CD7枚組)が所蔵されていたので借りて鑑賞した。といっても仕事の行き返りの自動車室内をリスニングの機会とする、いわば聞き流し程度の鑑賞でしかないのだけれど(おおむね私の音楽鑑賞とはこの程度のものなのだけれど)。

ドヴォルザーク交響曲といえば、言うまでもなく「交響曲第9番ホ短調op.95 B.178「新世界より」」なのだけれど、さて斯くほどの大衆性と音楽性のみごとなまでの融合を結実した、愛すべき音楽史的傑作を生み出すに至る道程はどうだったのか、という興味もあり・・・。

どこいらあたりで民族的大衆性、旋律性を強く押し出すようになったのか。

明確に「交響曲第6番ニ長調op.60 B.112」あたりからのようだ。ドヴォルザークドヴォルザークたる世界が確信として謳いあげられているようだ。それまではドイツ音楽の範疇にあるものと言っていいのだろう。

それら精華は「交響曲第7番ニ短調op.70 B.141」、「交響曲第8番ト長調op.88 B.163」、「交響曲第9番ホ短調op.95 B.178「新世界より」」の3作品に聴くことができる。

音楽史上屈指の名曲「交響曲第9番」は職を得ての滞在先、新興国アメリカ合衆国を指して「新世界より」と副題をもつことから、その曲趣を、かの地の広大な大地とおおらかな進取新興の生活を謳いあげたものと解しても間違いはないのだろうけれど、むしろわたしには、「故郷は遠くにありて思うもの」というがごとくの、母国チェコへの思いが、それへの愛が、ふき上がるように遠き異国アメリカの地にて謳われているように思われるのだが。それほどに、聴く者の心をノスタルジックな愛おしさで揺さぶる。

「祖国愛から生み出したチェコ音楽ではあるが、アメリカでの体験なくしては生み出し得なかったもの・・・」(ドヴォルザーク






ドヴォルザーク交響曲全集』(CD7枚組)

ディスク:1
1. 交響曲第1番ハ短調B.9「ズロニツェの鐘」

ディスク:2
1. 交響曲第2番変ロ長調op.4 B.12

ディスク:3
1. 交響曲第3番変ホ長調op.10 B.34
2. 交響曲第5番ヘ長調op.76 B.54

ディスク:4
1. 交響曲第4番ニ短調op.13 B.41
2. 交響的変奏曲op.78 B.70

ディスク:5
1. 交響曲第6番ニ長調op.60 B.112
2. ノットゥルノ ロ長調op.40 B.47

ディスク:6
1. 交響曲第7番ニ短調op.70 B.141
2. 交響曲第8番ト長調op.88 B.163

ディスク:7
1. 交響曲第9番ホ短調op.95 B.178「新世界より
2. スケルツォ・カプリチオーソop.66 B.131