yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

電子音<日>

高橋悠治『リアルタイム5・翳り』(1993)。コンピュータのランダム選択による、不確定、偶然の順序組み合わせによっての延々1時間にわたって訥々と鳴らされる電子音楽作品。生臭い人間の構成意志の突き放し。

mano vacilante l:performer- Yuji Takahashi, Eriko Mikami 今日の高橋悠治『リアルタイム5・翳り』(1993)(fontec)も昨日とりあげたカイヤ・サーリアホのものとおなじく、図書館で予約貸し出しをネット利用したもの。図書館貸し出し書物によくあるよう…

バッハ・リヴォリューションの『我が心いまだにやすらかならず』(1976)。音と音との<間>のセンシティヴな彫琢などに日本的な余情を感じさせる音響制作。

バッハレヴォリューションという文字が見えるので、てっきりバッハの作品をシンセサイザーなどの楽器やテープを使って演奏しているのかと思い込んでしまっていた。購入して幾度かは聴いているのにだ。(「バッハレヴォリューションthe bach revolution」とはシ…

鋭さと繊細さ、潤いを付加する精神性、その深みを聴く『日本の電子音楽’69』

Mayuzumi- Mandara 今回はきのうにつづき、『日本の電子音楽’69』とタイトルされ日本の電子音楽を4曲集めて出されたもの。当時としてはきわめてリアルタイムに出されたもののようだ。黛敏郎の電子音響と声による『まんだら』(1969)、石井真木のピアノ、オ…

初々しく余情とみずみずしさに、豊かな精神性を感じさせる『日本の電子音楽』

Toshirō Mayuzumi (1929-1997) - Campanology: for multi-piano 初々しく新鮮というのが正直な感想である。『日本の電子音楽』の、初期の名作を集めたアルバムといえる。のち国際的に大いに活躍する若き優れた作曲家たちが、電子のときはなつ初めて耳にする…

ドローンに生命の息吹、大気の息吹、宇宙の呼吸、始原の混沌を聴く佐藤聡明の『Mandara Trilogy』(1998)

Somei Satoh: Mandara 1/3 大気が渦巻きうなり、声となる。音声はまさしく大気の呼吸である。呼吸に生命の息吹を感じ、律動に息吹く。まさにこのアルバムから聴くいきなりの印象はこれらに尽きるといってもいいだろう。佐藤聡明の『Mandara Trilogy』(1998)…