yuki-midorinomoriの日記

イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

2010-01-01から1年間の記事一覧

「梅棹忠夫語る」(日経プレミアシリーズ)。まさに言いたい放題、ぶっちゃけ放談。話半分に読んでもおもしろい。

まさに言いたい放題、ぶっちゃけ放談。話半分に読んでもおもしろい。腹ふくるることなく気分良く昇天お別れになったことでしょう。 「学問といえば、ひとが書いたものを読むことだと思っている」 「思いつきこそ独創や。思いつきがないものは、要するに本の…

イヴォ・マレク『Oral』(1967)、モーリス・オアナ『Synaxis』(1965-66)。どちらも血の濃いエモーショナルな趣を発散させて刺激的な音響空間を造形。

Maurice Ohana : Synaxis (1/2) 今日は、窮して闇雲に手にしたレコードで、まったくといっていいほど記憶に残っていなかったアルバムだ。だのに、こんなにおもしろかったのか・・・、何を今まで聴いていたのだろうとの印象をもたらした一枚だった。≪ユダヤ系…

もっと知って欲しい、聴いて欲しい作曲家・平 義久ということで・・・。

Yoshihisa Taira- Radiance 昨日の日曜日、定時番組のNHK・FM「現代の音楽」で、定刻すこし過ぎてスイッチオンしたところ、笙の音が幽そけく余情を持って耳に飛び込んできた。放送終了後ネット検索したところ、以下だった。 【 - 東京シンフォニエッタ…

モーツァルト『ヴァイオリン協奏曲全集』(CD2枚組)。その二。そは、アダージョ。アンダンテ。無窮の自然に祈り涙する、死すべき存在、死への限界可能存在モーツァルト。

莫札特第三小提琴協奏曲 Mozart Violin Concerto No.3, K216 (2/3) ほぼ3年前に≪アンネ=ゾフィ・ムターの『モーツァルト・ヴァイオリン協奏曲全集』(2枚組み)。モーツァルトという天才に成熟などと言う言葉があるのだろうか。≫と投稿しているのだけれど、…

モーツァルト『クラリネット協奏曲 イ長調 K.622、ほか』。「死は最良の友だち」と言っていた最晩年!?死の直前35歳の作。

MOZART Clarinet Concerto K.622 II Mv. Karl Leister/Herbert von Karajan/Berliner Philharmoniker ひょっとしてもうすでに投稿済みなのではと思いつつ、モーツァルトの『クラリネット協奏曲イ長調K.622』を町の図書館で借りてきた。けれど、うろ憶え…

『邦楽名曲セレクション20~古曲』。「諸流の中でもっともしめやか」(永井荷風)。その浄瑠璃「宮薗節」ほかを聴く。

河東節/助六所縁江戸桜 助六所縁(ゆかりの)江戸桜(河東節・かとうぶし) 春霞立てるや何処(いずこ)み吉野の、山口三浦うらうらと、うら若草や 初花に、和らぐ土手を誰(た)が言うて、日本めでたき国の名の、豊葦原や吉原に、 根ごして植えし江戸桜、…

NHK音楽祭2010。車中で、パーヴォ・ヤルヴィと(バイオリン)ジャニーヌ・ヤンセンのブラームス「バイオリン協奏曲」に聴き惚れる。

Brahms Violin Concerto-3M (3/3) Janine Jansen (VN) / Paavo Järvi Deutsche Kammerphilharmonie 仕事からの帰りの車中、いつもはニュースの時間なのに音楽が流れていた。ヴァイオリンコンチェルト。オーケストラのすばらしさと、美しくしなやかに伸びるヴ…

『現代邦楽の世界・沢井一恵』 。現代邦楽!イマイチ釈然としないな~。

Sawai Kazue & Japanese Koto Ensemble - final part (Sawai Tadao:「焔」Homura) 先日の≪譚盾 Tan Dun『Live in JAPAN オーケストラル・シアター』。民族のエートス、その発露としての大地に根の張った音楽、エネルギッシュな音響、民族(俗)性を包摂した…

マレイ・ペライア、モーツァルト『ピアノ協奏曲全集・VOL.2』CD4枚組。20番第2楽章「ロマンツェ」。胸つかれる哀調、愁い・・・なんと美しいのだろう。溜め息が出る。

Mitsuko Uchida performs Mozart's Piano Concerto #20- Romanze 残念ながらペライアのものはありません。 先日の≪モーツァルト『ピアノ協奏曲全集・VOL.1』。みずみずしく浮き立つ快い調べで気分は爽快。けれど緩徐楽章で紡ぎだされる旋律の哀しいほど…

ファド『リスボンの涙 TEARS OF LISBON』。堪らなく胸をふさぎココロざわつかせる、あのほとばしる哀切なまでのコブシまわし・・・ファド。

FADO ( maria da fe - valeu a pena) もう4年以上も経つのだ。≪もの悲しく哀愁に満ちた歌唱に胸ざわつく<ファド>の女王アマリア・ロドリゲス(1920-1999)≫と投稿したのは。先日なにを思ったのか、リストにこれといったものがなかったせいなのか定かでは…

『中国・何寶泉、孫文妍の古筝』。云うまでもなく、歴史・風土、情緒が染み付いているというかのごとく、音色、アーティキュレーションをわずか聴いただけでも、その違いははっきりと分かる。

高山流水GAOSHAN LIUSHUI (古筝曲) 投稿音源のものではありません。 2週間ほど前に≪譚盾 Tan Dun『Live in JAPAN オーケストラル・シアター』。民族のエートス、その発露としての大地に根の張った音楽、エネルギッシュな音響、民族(俗)性を包摂した音の創…

ビトゥイーンBetween『Hesse Between Music』(1977)。瞑想的ドローンの調べにのってのヘルマン・ヘッセの詩とことば。

Cover painting:Caspar David Friedrich / titled "Der Mönch am Meer" (1808/1810). HERMANN HESSE: Chinesische Legende (Gert Westphal) 昨日≪ピーター・ミヒャエル・ハーメル 『Other voices,Other rooms』(cal・1974)。≫を投稿した勢いで、今まで棚に埃…

ピーター・ミヒャエル・ハーメル 『Other voices,Other rooms』(cal・1974)。

Hermann Hesse: Suizid (aus: Klein und Wagner) Musik: Peter Michael Hamel 以下のことばは動画内容のものではありません 『愛されるというのは幸福ではない でも、 愛すること、これは幸福です!』 ―ヘルマン・ヘッセ「クラインとワーグナー」 もう投稿し…

モーツァルト『ピアノ協奏曲全集・VOL.1』。みずみずしく浮き立つ快い調べで気分は爽快。けれど緩徐楽章で紡ぎだされる旋律の哀しいほどの美しさ。まるで存在する事が哀しいというかのように聴こえてくる

Wolfgang Amadeus Mozart -- Piano Concerto No. 11 in F major KV 413 -- II. Larghetto 投稿音源ではありません。 つい1週間前に≪ベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』(3枚組)。その二。ウラディーミル・アシュケナージとズービン・メータのウイーンフ…

『三味線<唄>江戸ルネサンス・粋 SHAMISEN II』 。今を盛りの「艶、ハリ、伸び」のある色っぽい声を、唄を聴きたかったのだけれど。

上方舞「萬歳」(部分)西川梅十三 先週、ラジオから流れていた小唄の、そのヴォーカルの色艶、ハリのある声に、粋なもんだね、堪らなく色っぽいねと感じ入り(というも前半の一部、ごく短い時間聴けただけなのだけれど)ネットで放送内容を検索してみた。以下…

ルチアーノ・ベリオ『Due Pezzi, Sequenza I』(33回転)シングル盤。無機的というより緊張感湛えた抒情。ナイーブさが伝わってくる小品。

Luciano Berio: Due Pezzi, per violino e pianoforte (1951) 動画サイトに収録曲2作品がアップロードされていたので、ルチアーノ・ベリオ(Luciano Berio, 1925 - 2003)のドイツWERGOのシングル盤(33回転)を今日は投稿しよう。動画サイトの曲を…

アート・アンサンブル・オブ・シカゴ 『Certain Blacks』(30AM・1970)。それにしても旗幟鮮明、大きな物語、主張のある時代は遠い過去になってしまった。そうした時代の熱きフリージャズ。

Art Ensemble of Chicago - Old Time Religion 投稿音源動画がないのでやむなく・・・。 久しぶりにジャズ。息抜きになります。たんなるメインストリームのそれではなく・・・ブラックアフリカを明確に主張するジャズ「Certain Blacks」。シカゴ派の雄(であっ…

『韓国の古典音楽 典雅なる東方の音』。音のずれ、ヘテロフォニーのたゆたい、揺らぎのもたらす時空の自然の生動性と間(ま)のつくり出す玄妙。

korean traditional court music Su Jea Chon1 수제천1 一週間ほど前だっただろうかラジオから雅楽が流れていたのに出くわした。いつもの聴きなれている我が雅楽とは響きが違っていた。お隣、韓国の宮廷音楽・雅楽とのことだった。放送内容検索したところ以…

スクリャービン『交響曲 第4番 作品54「法悦の詩」、ピアノ協奏曲嬰ヘ短調op.20、交響曲第5番op.60「プロメテウス」』。・ショパンの影響モロのような哀愁漂う美しい初期の「ピアノ協奏曲」。

Alexander Scriabin Piano Concerto f-sharp minor opus 20 - I. Allegro:piano, Anatol Ugorski, Chicago Symphony Orchestra conducted by Pierre Boulez ブーレーズの揮るスクリャービン(1872 - 1915)ということで、ネット図書館で借り受けた。後期の…

ベートーヴェン『ピアノ協奏曲全集』(3枚組)。その二。ウラディーミル・アシュケナージとズービン・メータのウイーンフィル。

Ashkenazy plays Beethoven Piano Concerto No. 5 Rondo (2/2) 先日、いつものとおり、仕事帰りの車中のラジオから、ほんのわずかの時間だけだったけれど音楽が流れてきた。帰宅後検索したところ以下だった。 【ズービン・メータ指揮、 イスラエル・フィルハ…

ミヒャエル・フェッター 『Il Flauto Dolce Ed Acerbo』。テクノロジカルに拡張されたブロック・フローテの多彩異様な響きがもたらす世界は、まさしく≪イメージを揺さぶり脳をマッサージ

Steam & Organ III:Der Kreis - 1984,Michael Vetter 投稿音源(ブロック・フローテ)のものではありません。 ひと月ほど前に≪シュトックハウゼン「SPIRAL」(1968)、ブソッティ「RARA」(1966)。ミヒャエル・フェッターのブロック・フローテによるリアリゼー…

天台声明(しょうみょう)『海老原廣伸 聲明の世界≪息の声 Voix Homaing≫』。交感響きあう自然宇宙の声の響き。

天台声明・海老原廣伸『観想の種子(細川俊夫作曲)』四智漢語讃 【もとの字は聲に作り、殸(けい)と耳とを組み合わせた形。殸(けい)はつるした磬(けい)(石の楽器)を殴ち鳴らす形。耳に聞こえるその鳴る音を聲(けい)といい、「おと、ひびき」の意味とな…

譚盾 Tan Dun『Live in JAPAN オーケストラル・シアター』。民族のエートス、その発露としての大地に根の張った音楽、エネルギッシュな音響、民族(俗)性を包摂した音の創造

Tan Dun 譚盾(タン・ドゥン): Zheng Concerto (1/4):(Yuan Li, Zheng) 3年半以上前に≪革新的保守性に、民族の矜持をさえ聞く譚盾(タン・ドゥン)の『マルコ・ポーロmarco polo』(1995-96)≫とタイトルし投稿している中国の(在米)作曲家、譚盾(タン・…

セヴェリーノ・ガッゼローニ『フルート名演集 Flöte』。都合6人の作曲家の作品集。なかでもブルーノ・マデルナ。ヒューマンで温かいトータルセリーの多様に移ろいゆく音色展開。緊張感と余韻そなえた美しい曲

Maderna- Hyperion III (1/3) ソリストの演奏集であってみれば、おかしくもないけれど、都合6人の作曲家の作品が詰まっている、それも現代音楽をメインにした音盤がきょう投稿するもの。おのおの作風のちがった作曲家6人、それも現代音楽の紹介など、とて…

ジョージ・クラム、ロバート・エリクソン『Night Music I- Crumb , Chamber Concerto - Erickson』(1963)。久しぶりに現代音楽、象徴主義的曲趣。

George Crumb: Four Nocturnes (Night Music II/1964) 投稿音源のものより1年後作曲のデュオ作品 いうまでもないことだけれど、誰から要請されているわけでもなく趣くままに≪イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽≫と看板を掲げ音楽ブログを綴ってきた…

スメタナ『弦楽四重奏曲第1番&第2番』。エートス(Ethos)が力強く鳴り響いている。

Bedřich Smetana, Quartet No. 1 パ・リーグ3位の千葉・ロッテマリーンズがセ・リーグを制覇した中日ドラゴンズを破り下克上なるかと熱い戦いを繰り広げているプロ野球日本シリーズ第6戦をテレビ観戦していたら時間がほとんど無くなってしまった。と言い訳…

『ドビュッシー&サン=サーンス&フォーレ&グリーグ:ヴァイオリンソナタ集』。またも!。歳の所為か・・・昨日のアルバムと同じ作曲家たちのヴァイオリンソナタ集となってしまった。

Bogataj & Baillieu, E.Grieg - Violin Sonata No.2, Op.13 - Lento doloroso (1).wmv きのう≪ドビュッシー、サン=サーンスほか『フレンチ・ヴァイオリン・ソナタ集』。ドビュッシーの典型のエキゾチズムとサン=サーンスの古典的形式美の安定した美しさ。≫…

ドビュッシー、サン=サーンスほか『フレンチ・ヴァイオリン・ソナタ集』。ドビュッシーの典型のエキゾチズムとサン=サーンスの古典的形式美の安定した美しさ。

Josef Suk, C.Debussy Sonata for Violin in G-minor (3) きのうはフォーレの『ヴァイオリン・ソナタ集』を鑑賞した。その勢いできょうもヴァイオリンソナタ。収録されている曲はすべてフランス系のもの。で、タイトルは『フレンチ・ヴァイオリン・ソナタ集…

ガブリエル・フォーレ『ヴァイオリン・ソナタ集』。幾度も聴いているうちに、デュオの絡みのしみじみとした味わいが愉しくなってくる。声高でなく作曲家の肉声を、音の戯れに聴く思いがする。

Zukerman plays Faure Sonata 1 (1/3) ネット図書館で借りたはいいけれど、これってフォーレ(Gabriel Urbain Fauré, 1845 - 1924)の作品のなかで、どのような評価をされているのだろうかと思う。収録されているのは「ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op…

シベリウス『劇音楽集』。劇内容に制約されての平明さを求めた音楽ゆえなのかどうかよく分からないけれど、感興呼びおこすほどのものではなかった。

Jean Sibelius - "Swanwhite" Suite op. 54 (6&7) 一昨日に引きつづき、シベリウス(Jean Sibelius, 1865 - 1957)。これもそのときの『森の精ほか、管弦楽作品集』と併せて、ネット図書館で借り受けたもので、『劇音楽集』と銘打たれたもの。そのものずばり…